令和3年度入学式が本校体育館にて挙行されました

今年度は26期生85名が、鴨方高校の新たな仲間に加わりました。それぞれの決意や目標を胸に抱き、鴨高生としての一歩を踏み出しました。勉強のみならず、部活動やボランティア活動など様々なことに積極的に挑戦し、学んでいく中で、社会に出る上で必要な力を伸ばしてほしいと思います。

校長式辞

校門の桜の花も暖かい春風に舞い、万物に精気がみなぎる今日の良き日、新型コロナウイルス感染症の対策を取りながらではございますが、保護者の皆様の御理解と御協力のもと、多数の御臨席を賜り、ここに、八十五名の新入生を迎え、令和三年度岡山県立鴨方高等学校入学式を挙行できますことは、本校教職員にとりましても、この上ない喜びであり、心からお礼申し上げます。

ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 そして、今日まで、新入生を様々な面で支えてこられた保護者の皆様に、心からお祝い申し上げます。

本校は、明治四十一年に創立された観生女学校に始まり、教育熱心なこの鴨方の地で、創立百十四年を迎えた伝統ある高等学校です。二万二千人を超える卒業生の方々は、地元浅口市はもちろん、全国各地で活躍しておられます。新入生の皆さんは、そうした歴史と伝統に輝く本校に入学したことを誇りに思い、鴨方高校生としての自覚を持ち、限りない可能性を求めて、若い情熱と意欲を燃やしてください。皆さんは九カ年の義務教育を終えて、今日から、高等学校という新しいステージに立ちました。本日この場に出席できた喜びは、皆さん一人一人の努力の成果であることは間違いありません。しかしながら、これまで皆さんを支えてこられたご家族の方々や、小・中学校の先生方、地域の皆様、友人などの多くの支えがあったことを忘れてはならないと思います。感謝の気持ちを持って高校生活の第一歩を進めていただきたいと思います。

本校に入学して、新たな舞台で、心機一転、学びを深めていきたいと考えている人もいることでしょう。鴨方高校では、皆さんの今の「学ぶ意欲」や「やる気」を失わないように、総合学科の特長を生かし、生徒一人一人を大切にした、きめ細かい指導を行っていきます。

これから三年間の過ごし方で、皆さんの人生が変わると言っても過言ではありません。すべての人に平等に与えられているこの三年間という時間を、どのように過ごすかで大きく差がつきます。

ドイツのブンデスリーガで三十七歳になった今でも活躍しているサッカーの長谷部誠選手が、 『待っていたら誰も声なんてかけてくれない。自分の未来は自分の力で勝ち取るもんだ。』と言っています。つまり、じっとしていて、周囲の誰かが、自分を何とかしてくれるのを待つのではなく、自分が積極的に様々なことに取り組むことによって、何かができるようになり、将来の夢をつかむことができるとおっしゃっているのだと思います。高等学校というところはまさにそういう場所だと思います。 新入生の皆さんが、素晴らしい施設・設備、立地条件の鴨方高校で、前向きに一生懸命活動し、三年後の卒業を迎えたとき、自分は鴨方高校に来て、「このような事を精一杯頑張ったんだ」と言える学校生活を送っていただきたいと願っています。

結びに、保護者の皆様、本日からお預かりしましたお子様が、本校のスローガンである「自分の生き方は、自分で決める」ということができる人間力をつけられるよう、教職員一同、全力を尽くす所存でございますが、学校と家庭との互いの理解、協力があってこそ成果が上がるものと考えております。そのためには、学校行事やPTA活動などの取り組みに積極的にご参加いただくとともに、日々の密なる連携を、是非ともお願いしたいと思います。今後とも本校の教育方針に深くご理解を賜り、お子様の成長、飛躍のために、一層のご支援、ご協力をいただきますようよろしくお願いします。 入学式にあたり、本日入学された生徒の皆さんが、本校で大きく成長し、地域社会に貢献できる人材として育つことを祈念し、式辞といたします。    

令和三年四月九日          

岡山県立鴨方高等学校長             

三 村 雅 則