平成30年4月10日(火)入学式
式辞
校庭ではたくさんの花々が彩りを増すとともに、木々の緑がみずみずしい輝きを放ち、生命の躍動を感じさせる今日の佳き日、ここに、一二九名の新入生を迎え、ご来賓として、本校PTA会長 立石理絵様をはじめ、保護者の皆様のご臨席を賜り、平成三十年度岡山県立鴨方高等学校入学式を挙行できますことは、本校教職員にとりましても、この上ない喜びであります。心からお礼申し上げます。
ただ今、入学を許可しました一二九名の新入生の皆さん、そして保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。皆さんは九カ年の義務教育を終えて、今日から、高等学校という新しいステージに立ちました。本日この場に出席できた喜びは、皆さん一人一人の努力の成果であり、また、これまで皆さんを支えてこられたご家族の方々や小中学校の先生方、地域の皆様、友人などの多くの支えがあったことを忘れてはならないと思います。感謝の気持ちを持って高校生活の第一歩を進めていただきたいと思います。
本校は、明治四十一年に創立された観生女学校に始まり、教育熱心な鴨方の地で一世紀にわたって教育活動を続け、昨年本校創立百十周年を迎えた伝統ある高等学校です。二万二千人を超える卒業生の方々は、地元浅口市はもちろん、全国各地で活躍しておられます。
新入生の皆さんは、そうした歴史と伝統に輝く本校に入学したことを誇りに思い、鴨方高校生としての自覚を持ち、限りない可能性を求めて、若い情熱と意欲を燃やしてください。これからの高校生活が、より豊かで充実したものとなるよう精いっぱい努力していただくことを心から願っています。
皆さんの心の中にはこれから始まる学校生活への期待や、将来への夢が詰まっていることだろうと思います。本校は、総合学科の特長を生かし、生徒一人一人を大切にしたきめ細かい指導に努めることとしております。スローガンである「自分の生き方は、自分で決める」を実現するために、今年、大リーグのマリナーズに復帰したイチロー選手の言葉を贈りたいと思います。大リーグのシーズン最多安打記録を二五九本に延ばした日の記者会見で、イチロー選手は、「大リーグの選手の中で、僕は決して体は大きくないが、記録を作れた。日本の子どもたちだけでなく、みんなに、自分自身の可能性をつぶしてはいけないと言いたい。大きさや強さに対する憧れが多き過ぎて、自身の可能性をつぶしてしまう人が多いが、自分の能力を生かすことで、可能性は広がるのだと思います。」と述べています。皆さんの未来は、皆さん自身が切り拓いていく世界なのです。これから始まる高校生活の中でも、様々な壁が立ちはだかることがあるでしょう。皆さんの夢を追い求める心、夢を語る情熱を持って、どうか、皆さんの可能性を大きく広げてください。
結びに、保護者の皆様、今日からお預かりしましたお子様が立派に巣立って行くために、教職員一同精いっぱい努めてまいる所存でございますが、学校と家庭の互いの理解、協力があってこそ成果が上がるものと考えております。そのためには、学校行事やPTA活動などの取り組みに積極的にご参加いただくとともに、日々の密なる連絡を是非ともお願いしたいと思います。今後とも本校の教育方針に深くご理解を賜り、私どもとともにお子様の成長、飛躍のために、一層のご支援、ご協力をいただきますようよろしくお願いします。
入学式に当たり、本日入学した百二十九名の明るい未来を祈念し、式辞といたします。
平成三十年四月十日
岡山県立鴨方高等学校長
石 井 孝 典